画像とオミクスデータの統合解析基盤の構築

画像とオミクスデータの統合解析基盤の構築

生命科学や医学の研究では、顕微鏡画像や病理画像などの画像データ(Vision)と、遺伝子発現やタンパク質量などを測定したオミクスデータ(Omics)の両方が利用されることが多くあります。顕微鏡画像や病理画像は、細胞や組織の形態や空間構造に関する情報を提供するデータであり、一方でオミクスデータは、遺伝子や分子レベルの状態を網羅的に測定したデータです。これらはそれぞれ異なる側面から生体の状態を記述しており、両者を組み合わせることで、より深い生命現象の理解が可能になります。

近年では、空間トランスクリプトミクスなどの技術の発展により、組織中の遺伝子発現情報を空間情報とともに取得することができるようになり、画像データと分子データを統合的に解析する研究が活発になっています。しかし、画像データとオミクスデータはデータの形式や次元が大きく異なるため、それらを効果的に統合することは容易ではありません。

本研究では、画像解析技術と機械学習を用いて、画像データとオミクスデータを統合的に解析する手法の開発に取り組んでいます。例えば、組織画像から抽出した形態的特徴と遺伝子発現データを関連付けることで、細胞状態や疾患メカニズムの理解を深めることを目指します。このようなVision と Omics を統合したデータ解析によって、疾患の理解や診断・治療の研究に貢献する新しい知見の創出を目指しています。